こんにちは。ライフキャリアアテンダント✈小夏です。
今日は転職を含め、これからの方向性に悩んでいる方に向けて、転機の乗り越え方について書いていこうと思います。
現在エアラインはかつてない危機に直面しています。
国内線の需要が元に戻るのが2022年・国際線に至っては2024年とまで言われており、エアラインはしばらくの間、辛い時代になることが予想されています。日系大手エアラインでも副業が認められるなど、これから大きく業界自体が変わっていくのではないでしょうか。
【転職を考えるなら、まずは現状理解が必要】
これを機に転職を余儀なくされた方、また今後の転職を考える方も多いことかと思います。
私自身、現役CAでありながら国家資格キャリアコンサルタントとして活動しており、エアラインから他業界へのキャリアチェンジをサポートしていくなかで多くの現役・元CAさん達のお話を聞き、現状や未来に対する不安が大きいことを実感しました。
ご相談を受けるなかで多かったご意見が「転職は考えているけれどやりたい仕事がない」「自分に何ができるのか分からない」といったものでした。また、「いい仕事があれば転職したいがなかなか条件にあう仕事がない」というご意見も。
まさに今、大きな「転機」を迎えている方が多いのではないでしょうか。
転機をどう乗り越える??
アメリカにあるキャリアカウンセリングの専門家の団体、「NCDA」(全米キャリア開発協会)元会長で、メリーランド大学のカウンセリング心理学名誉教授のナンシー・K・シュロスバーグ氏は、誰にでも訪れる転機を
人生はさまざまな転換(転機)の連続からなりたっており、
『キャリアカウンセリング』宮城まり子著 駿河台出版社より
それを乗り越える努力と工夫を通してキャリアは形成され開発される
としており、訪れた転機に論理的に対処し、乗り越える方法を体系化しました。
そのステップとしては3つあり、
- STEP1:転機を見定める――自分の転機について、きちんと認識する
- STEP2:リソースを点検する――転機を乗り切るためのリソース(資源)を確認する
- STEP3:転機による変化を受け入れ・対処する――転機を乗り超える戦略を立て、そのためのリソースを強化する
ことが必要と説いています。
転機を見定める
ここでは自分に起こっている転機はどんなものなのか、見定める必要があります。
転機の種類は3つ。
- 予測していた転機(イベント)
- 予測していなかった転機(イベント)
- 期待していたものが起こらなかった転機(ノンイベント)
昇進や移動・結婚や転職など、実際に何かが起こったことによって訪れる転機を「イベント」
逆に就職したいと考思っていた会社に受からなかった・うまくいくと思っていた事業に失敗した・など期待していたことが起こらなかったことによって訪れる転機を「ノンイベント」
と言います。
社会情勢のあおりを受けて転職せざるを得なくなった…という場合は「イベント」にあたります。
自分に訪れている転職はどういうものなのか?まずは見定めましょう!!
リソースを点検する
【4つの“S”をチェック】
次に、今訪れている転機に対応する・乗り越えていくために自分自身が持っている力・リソース(資源)について確認しましょう。やみくもに立ち向かおうとしてもなかなかうまく行きません。まずは自分が持っていて、これから活かせるものは何か??についてセルフチェックしてみましょう!!
その為には4つ“S”を確認する必要があります。
Situation:状況
転機が起こった原因や社会情勢・また、それは一時的なものかかどうかなど。状況を把握し、冷静に受け止める。
Self:自己
自分の気持ちはどうか?自分が持っている能力や社会的地位は?など、「自己」について確認する。
Support:支援
家族、友人、仲間など、頼れそうな人はいるか?
また公的機関、民間団体などの支援システムを確認する。
Strategies:戦略
今後の方針をどうするか?ストレスとのうまい付き合い方など、行動計画を具体的に考える。
まずは自分が持っているリソースは何かを確認して、それを使ってどうやって転機に対処していくか、方法を考えましょう!!
転機による変化を受け入れ・対処する
STEP2では確認したリソースをもとに、最後の【Strategies:戦略】の部分で転機を乗り切るための今後の戦略について考えました。もともと持っている自分の力について理解したら、次はそれをどう強化していくかについて、考えてみましょう。
もともとあるものを強化していくことで新しい戦略が生まれ、転機に対処していくことができます。
人は何かをしようと思った時、どうしても「新しいこと」や「自分が持っていないもの」に注目してしまいがち。しかし新しいことを一から身につけるとなると相応の時間と努力が必要です。
もちろんそれも悪いことではないですが、その前にまずは「今自分が持っていて、伸ばしていけるものはないか」ということにも是非目を向けて欲しいですね♡
転職だけに関わらず、今後の方向性について悩んでしまった時には一度立ち止まって考えることも大切。セルフチェックは不可欠です。
エアライン業界は依然として厳しい状況ではありますが、シュロスバーグの理論をうまく使って、この大変な状況を乗り越えて行きましょう!!
コメント